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朝比奈大龍勢 |
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焼津港近くに河口をもつ瀬戸川の支流朝比奈川を測ると、岡部町があり更に上流に山間地なれど水田が20ha近く広がる殿地区に至る。ここが、朝比奈龍勢の発祥の地とされている。 戦国期の山城『朝比奈城』は朝比奈氏の居城である。朝比奈川の中流には、岡部氏の居城『朝日山城』があり、その山頂からは互いの城が見える位置関係にある。そのためか、龍勢は『ノロシ』としてこの地へ伝わったとする人が多い。 |
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龍勢はノロシを原点としながらも近世初頭の黒色火薬の発達と、その原料となる硝石が貿易によって安易に入手できるようになった為、駿府周辺に急速に伝播し、この地に龍勢文化圏を築きあげたものと思われる。 |
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朝比奈龍勢の仕組みは大きく分けて吹き筒・尾・ガの三つからなり全長は17m前後である。尾は真竹の真直ぐなものを選び、青皮を削り、できるだけ軽くなるようにし、立たして15日から20日くらい天日で乾かす。 |
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そして一気に燃焼させ強力な推進力出して一直線に上昇させる。その時に尾は、進行方向と全体のバランスをとる役割をする。上昇の極点で、ガの中に仕込まれた曲物が打ち出される。曲物は吊り傘・曲筒・空中へ放散する星が主である。夜打ちの場合は傘で吊られて空中をただよう連星や竜・花笠などが曲物の代表的なもので、この三種類を一度に見事に成功させるのが最も評価の高い技とされている。上昇の終わった本体は、ガの中に仕込まれてある吊り傘で回収される。 |
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吹き筒へ詰める黒色火薬は、現在全龍勢連とも硝石10対炭2対硫黄1の配合割合のものを使うのがほとんどである。指定煙火店で調整されたものを各々必要量だけ受給する。これに各連独特のシメシを加えるのだが、その素材は柿渋・酒・焼酎など色々である。又、シメシの度合いは何%という目安はあるが、これも各連によりさまざまである。 |
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詰め終わった吹き筒に燃焼室を作る為に前述のキリ揉みを行うが、これが又大変な仕事で、一挙に揉みあげることは不可能に近い。だから、多くは若い人の中で力のありそうな人達がやる作業である。このキリ揉みに先立って、垂直に揉まれていく為にサゲ振りを三カ所くらい作り、その中央に杭に固定された吹き筒を逆さにして備え付け、底になるフシの所から揉むのである。 |
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以前は詰め終わった最上部の直径に竹の肉厚の方片だけか両方を加えるかが尺度であった。現在は、詰められた火薬の固さ及びシメシによって1cm何秒で燃焼するかを計りだし、全体の総重量や発射されてから上昇の極点に至るまで何秒かかるかを計算して残しの部分を決める。重ければ残しを少なくし軽ければ多く残す龍勢連もある。吹き筒本体が出来あがれば、ガ(ガンタ)の中へ曲物・星などの詰め込み作業があるけれど、これは日を違えて作る場合が多い。 |
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これ又各連に秘伝があって中々他人には知れないように作るのが興味をそそるところである。 |
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